こんにちは、自己理解キャリコンの井上です。
この記事ではアンダーマイニング効果をわかりやすく解説します。
✔アンダーマイニング効果を知りたい
✔モチベーション高く仕事したい
あなたにオススメです。
アンダーマイニング効果とは
最初にアンダーマイニング効果を説明します。
自発的活動に対して報酬を与えた後に報酬を取り去ると、
報酬を与える前よりも活動量が低下する現象
ポイントは、自発的活動に対しての現象ということです。
誰に言われるでもなく自発的に活動していたにも関わらず
報酬を与え、なくなると活動量が減るのです。
以下イメージ図です。
「やらされている」と感じていることに対しての現象ではないのでご注意ください。
アンダーマイニング効果の実験
1970年代の内発的動機づけに関する「エドワード・デシ」の実験。
実験の目的
・実験参加者に報酬を与えた後、報酬のない自由課題にどれだけ取り組んだかを観察
・報酬が内発的動機づけにどのような影響を与えるかを観察
※自由課題=内発的動機づけの行動側面と解釈
実験内容
参加者を2グループに分けて実験。
グループ1:報酬なしグループ
グループ2:報酬ありグループ
3つの課題に対して以下各グループ以下の動きをした。
グループ1(報酬なし)。
課題1:報酬なし
課題2:報酬なし
課題3:報酬なし
グループ2(報酬あり)。
課題1:報酬なし
課題2:報酬あり
課題3:報酬なし
各課題の中には自由選択場面が存在した。
自由選択場面では実験参加者には以下のように伝えられた。
1.課題をしなくても良い
2.取り組んでもこれ以上の報酬はない
課題1と課題3の自由選択場面の従事時間を比較し、内発的動機づけの指標とした。
実験結果
グループ2(報酬をもらったグループ)は
課題3の中の自由選択場面において、
課題に従事する人が少なかった。
この実験によって金銭的報酬によって内発的動機づけが低下すると実証された。
この知見がアンダーマイニング効果と名付けられた。
ビジネスなどで起こるアンダーマイニング効果の例
ビジネスやキャリアなどで起こり得るアンダーマイニング効果の例を紹介する。
いずれも最初は自発的に取り組んでいたのに、報酬などの外的要因によって活動量が低下してしまった例である。
例1.ビジネスシーン
・自発的に仕事で役立つビジネスノウハウをチームにメールで定期的に送っていた
・その取り組みが評価され、表彰と少しのボーナスをもらった
・このような表彰は今回限りのものだと伝えられた
・それ以降ノウハウ提供のメールを送る頻度が下がった
自発的に取り組んでいたノウハウメールが報酬をもらうことが目的に変わる例である。
報酬以外にも、自発的に送っていたメールに対して
「もっと面白いメール送ってくれよ」と上司に言われた(外的要因)ばかりに、
上司から小言を言われるのを避けるために活動量が減ることがある。
この場合は罰の回避が目的になってしまうためだ。
いずれも内発的動機づけからより低い動機づけに変わってしまう。
例2.趣味が評価された
・趣味で描いている4コマ漫画をTwitterに数年間継続的にアップしていた
・ある日それが評価されて一気に拡散された
・拡散される漫画を書かなければと思い漫画を描く頻度が下がった
自発的に楽しくて書いていた漫画が評価されることが目的に変わってしまう例である。
アンダーマイニング効果は必ず起きるの?
上記例ではアンダーマイニング効果が起きた例を紹介した。
アンダーマイニング効果が必ず発生するとは限らない。
例1では役に立っていることを実感しより、モチベーション高く取り組める人もいるだろう。
本人の捉え方次第とも言える。
注意しておく点は自発的な行動は外的要因によって活動量が低下する可能性があるということである。
参考書籍
以下書籍を参考にしております。
まとめ
今回はアンダーマイニング効果について解説しました!
自発的な行動が外的要因によって低下する可能性があります。
本人自身がなんのために活動しているのか
また周囲は自分の発言によって自発性を損なう可能性があることを
認識するのが大切です。
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